月山は8年前の夏に弥陀ヶ原から入山。多種多様な花々を楽しませてもらった。今回は月山の紅葉をということで、錦秋の山旅を期待しての山行となった。紅葉は9月下旬から10月上旬がベストと思われるが、果たして今年の紅葉前線はいかがか。

西川町の「道の駅にしかわ」をベースにミニ観光も兼ねての山旅。ここには道の駅敷地内に水沢温泉館があり、入浴のみで300円とリーズナブル。さらに、月山湖の大噴水は噴水の高さが最大112ｍと見ごたえ十分。

姥沢駐車場には5時30分ごろ到着。
山頂方向は一部いわし雲になって青空が見えている。こんな秋空が1日続いてくれたら。
6時ちょうどにスタート。

駐車場からすぐに道路沿いに登山者用トイレがある。

道の両側には、登山者や夏スキー向けのロッジなど何軒か並んでいる。

駐車場から5分ほど歩くと小さなプレハブ小屋があり、そこで月山環境美化協力金200円を納める。
その先の橋を渡ると分岐があり、右方向は今回の登山ルートである志津（姥沢小屋跡裏）口コースを進みます。姥沢小屋跡裏を通り抜けると木道が敷かれた登山道となります。

左方向はリフトを利用する志津（リフト）口コースで、運行は8時からとのこと。（リフト休止中は登山道ではないが、リフト下を歩けるらしい）
　

登山口付近は色づき始めといった感じ。しばらく林の中の木道が続きますが、この先どんな絶景が見られるのか期待が膨らみます。
　

この辺の標高は1300ｍ。辺りの木々も低木で、すでに森林限界を超えているのだろう。
紅葉もみずみずしく輝いてきた。

振り返ると朝日連峰が望める。


　　

まさに、野山の錦だ。

　　

「牛首下分岐」を通過。
分岐はリフト上駅に通じている。

月山本峰から伸びる急斜面の紅葉。
標高も高いせいか、紅葉のピークはやや過ぎているようだ。

最初の頑張りどころが近づいてきた。この先稜線に上がるまで約170ｍの稼ぎ。
道は石畳が整然と並べられて歩きに問題はない。

なだらかに流れる黄色い草原は気持ちがいい。
後方には以東岳（朝日連峰）が見える。

急登も一休み。やや平らな尾根に出た。
左側は急峻な谷底だ。

ほぼ真北に薄く鳥海山が望める。

鍛冶月光（かじがっこう）と呼ばれる鍛冶小屋跡直下の急登。
いよいよ最後の頑張りだ。

鍛冶稲荷神社
鍛冶小屋跡
宿泊や食事が可能な山小屋だったそうだが、現在は石積みの囲いだけでその面影はない。
また、月山鍛冶としてこの地で刀剣が造られていたそうで、時代は鎌倉時代に遡るとのこと。なぜこんな高地だったのか驚きだ。

松尾芭蕉が、元禄２年（1689年）３月２７日から始まった「おくのほそ道」の旅において月山の様子を詠んでいる。月山には元禄2年6月6日に登ったと記されている。

なんと句碑を覆っている大きく尖がった岩石が上部付近から割れたようで修理の跡がある。冬季の大雪、凍結、強風など厳しい環境によるものなのか･･･！？

　　　雲の峯いくつ崩れて月の山　　桃青
　　　　　　　　　　※桃青･･･芭蕉の当時の俳号

天空の......月山神社。

月山神社は7月～8月末とわずか2か月の開山、月山頂上小屋もすでに閉じられており、冬の訪れが早いのがうかがわれる。
なお、小屋裏のトイレは利用可能だった。

神社からほど近い月山山頂は多くの登山者で賑わっていた。


山頂からは米どころの庄内平野が望める。その向こうは日本海だが残念ながら霞んでいる。
右端に鳥海山がかすかに望める。

帰路は、来た道じゃなく別ルートで帰ろうと思う。
写真右手の姥ケ岳を経由して、さらにその先はリフトを利用しよう。

牛首分岐を姥ケ岳方面に向かう。

柴灯森（さいとうもり）と呼ばれる辺りから、歩いてきた道を振り返る。
月山頂上部、月山神社、厳しかった鍛冶月光の急坂が望める。

下っていくと鞍部には分岐があり、右に行くと湯殿山神社登山口、直進方向は姥ケ岳方面だ。（柴灯森付近（さいとうもり）

姥ケ岳への稜線は気持ちの良いトレイル。

姥ケ岳山頂から月山を仰ぐ。

湯殿山神社、月光坂(がっこうさか)方面

ルート内のミネカエデの黄葉は見頃で、草紅葉と相まって黄色の世界。
対面の斜面はすでに紅葉のピークは過ぎたようだ。

月山ペアリフトが近づいてきた。
ミネカエデの紅葉はピークを過ぎた感じだ。

休まずリフトに乗る。


所要時間は15分、料金は片道600円。