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Tak@se Web Echo

~ 山歩きの記録と山岳写真集 ~


瑞牆山

みずがきやま  (2230m)
日本百名山
2010(H22)年5月2日(日) 晴れ
山梨県北杜市

■行 程:瑞牆山荘前登山口-林道出合-尾根-富士見平(富士見平小屋)-天鳥川出合-瑞牆山頂 (ピストン)

サムネイル画像解説: ※サムネイル画像に赤枠のあるものはポップアップ拡大できます。解除は×または写真枠外をクリック。

瑞牆山2年前に金峰山と瑞牆山の2つを登る計画であったが、事情で金峰山のみになってしまったが、あの山容に魅せられてぜひ登ってみたくなった。

あんな岩だらけの山でどこに登山道があって、ロッククライミング混じりの山歩きかと想像をかきたてる。


■瑞牆山について
 とても「みずがき」とは、読めない書けない難しい文字だが、この山名の由来はこの地方の訛りとか諸説あるようだ。「瑞垣」「瑞塁」とも書き、神社の周りを囲う垣根の意味らしい。弘法大師とも縁の深い山岳信仰の山で、秩父連山の西端に位置し、山全体が花崗岩の山である。
 「日本百名山」の著者、深田久弥は、「瑞牆山のユニークな点は、その岩峰が樹林帯と混合しているところである。まるで針葉樹の大森林から、ニョキニョキと岩が生えているような趣である」と表現したように、奇岩、巨岩の山である。
瑞牆山今回、一番ポピュラーな瑞牆山荘からのコースを選ぶ。標高1520m。
駐車場は山荘近くの山林内にあるが、連休のせいもあるだろうが、広い駐車場は6時過ぎでほぼ満杯状態。

7時ちょうどにスタートする。
瑞牆山登山道は沢の右岸から進み、清流の音を聞きながらなだらかに登っていく。
 
瑞牆山次第に大きな岩が目立ってきた。
瑞牆山林道出合いから階段を登る。
瑞牆山次々と登山客が登ってくる。
次第に急登になってきたところで、尾根に出る。
瑞牆山尾根からカラマツ林の向こうには、目指す瑞牆山が望める。
瑞牆山尾根を歩く。
この辺は、富士見平のミズナラ林として、「やまなしの森林100選」に選ばれている。
瑞牆山小屋手前には水場があり、冷たい水が豊富に湧き出ている。
瑞牆山1時間弱で富士見平に到着。

ここで、金峰山への道を分けている。
ここは広い園地のような感じで休憩によい。富士見平小屋があり、テント指定地でもあり、カラフルなテントが並んでいた。
瑞牆山小屋裏手をやや上りつめて、北面の山腹をトラバースすように、なだらかに下降していく。
瑞牆山途中の樹間から目指す山がはっきりと望める。

この先、小川山への分岐を過ぎると道は沢に向かって急下降する。
瑞牆山天鳥川を渡る。この地点で標高1800m。
ここまでの歩きは楽勝ペースである。

補助ロープが渡してあるが、今日は楽々と石伝いに渡れるが、大雨のときは難儀するかも。
瑞牆山沢を渡るとすぐに、大岩が立ちはだかる。とにかくでかい球体で、中心から2つに割れている。
この岩の名前は、なんと「桃太郎岩」。(納得)

「岩から生まれた岩太郎!?」
瑞牆山桃太郎岩の脇の階段を上ると、この山の本格的な苦行に入る。
沢沿いの道は大きな一枚岩で、補助ロープがついている。
瑞牆山しばらく沢沿いと並行していくが、雪やつららがまだ残っている。
瑞牆山巨岩を縫うように進む。
瑞牆山よくもこんなところに登山道ができたものだと感心する。
瑞牆山針葉樹林帯の中で眺望はなく、ひたすら登るのみ。
時折、どっちに進むのかわかりづらいところもある。
瑞牆山岩のごろごろが相変わらず続く。傾斜もきつい。
瑞牆山やがて、大きな岩峰が聳え立つ、その基部に差し掛かる。
ここは、「大ヤスリ岩」と呼ばれる。高さは50mほどあろうか、下から見ると迫りくる岩に恐怖感さえ覚える。

辺りの様子から頂上はほど近いことがうかがえる。
ここで、下りてくる人の情報を聞く。頂上部付近は雪というよりも氷の状態で、上りはアイゼンがよく利くが、下りは非常に怖いという。

あいにく、今日はアイゼンを持参していない。ここまで来てリタイヤか~・・・。
とにかく行けるだけ行ってみよう。
瑞牆山頂上部近くの登山道も雪や凍結部分もあるが、慎重に進める。

なんとか鞍部に出る。ここから頂上まで10分との表示があるが、道は山の北面を行くので、日陰のせいか一段と雪が多く残っている。
瑞牆山第1関門に差し掛かる。急斜面は雪で覆われているように見えるが、その下はまさに氷。足で蹴っても歯が立たない。右足、左足と足場を確認しながら慎重に足を出すが、どうしても最後の1歩が出せない。

待機していた下山の方が見かねて、手を差し出して引っ張り上げてくれた。(助かった。ありがとうございます。)
瑞牆山第2関門。
補助ロープがあるが、ここも大変だ。
無雪期なら難なく通れるだろうが、氷の斜面では話は別だ。
瑞牆山最後の難関である。ハシゴが半分以上埋まっている。ここも、ハシゴの一部分に手を掛けられれば何ということはないが、あと1歩の踏ん張りが利かない。

ある方はここで2mほど滑った。後ろで待機していた方に止めてもらって、一同大笑いだったが、笑い話で済んでよかった。
ここは、雪山の急斜面で滑落して止めようにも止まらないような危険度は低いが滑りたくはないのが心情。
瑞牆山ハシゴを越えれば頂上はすぐそこ。林の中を10mほど進むと、そこはこれまでとは別世界。
瑞牆山の頂上標識が目の前に現れる。

頂上部は細長い岩の斜面で、北面の樹林帯の方へ傾斜している。南面側は絶壁。

休憩も含め、3時間20分で到着。
瑞牆山北西側には八ヶ岳連峰がはっきりと望める。
瑞牆山八ヶ岳連峰
瑞牆山南西側には甲斐駒ヶ岳ほかの南アルプスの峰々が。
瑞牆山先ほど通り過ぎた「大ヤスリ岩」の岩峰が突っ立っている。
瑞牆山こちらは、瑞牆山から連続する岩峰群。
瑞牆山岩の間から望む金峰山。

天気が良すぎるせいか、霞がかかって富士山はかすかに望めた程度。
瑞牆山頂上部は大きて平らな巨岩が傾斜していて細長い。
天気も良く、360度の絶景を楽しむ者、昼寝を決め込む者など思い思いの山上の憩いのひととき。

幸いに無事に頂上を踏むことができたが、途中棄権をした方も少なくはなかったようだ。

下山は、さらに慎重を期す。頂上部の凍結地帯や岩道での下降も十分気をつけなければならない。

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