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Tak@se Web Echo

~ 山歩きの記録と山岳写真集 ~


岩手山


いわてさん[2038m] 日本百名山 

2023年(R5)年10月11日(水)~12日(木)
晴れ
岩手県八幡平市・滝沢市・雫石町

■行 程:<柳沢コース>
 ★1日目:馬返し登山口 - 改め所 - 0.5合目 ---<新道>--- 1合目 - 豆腐岩 - 2合5勺---<旧道>--- 5合目---大蔵石--- 7合目・鉾立 - 8合目避難小  屋 - 不動平 - お鉢巡り(右回り) - 岩手山山頂 - 岩手山神社奥宮 - 不動平 - 8合目避難小屋(泊)
 ★2日目:8合目避難小屋(ご来光) - 7合目 --- < 新道> --- 2合5勺 - 1合目 --- <旧道> --- 0.5合目 - 馬返し登山口

岩手山ルートマップ

拡大図

サムネイル画像解説: ※サムネイル画像に赤枠のあるものはポップアップ拡大できます。解除は×または写真枠外をクリック。

岩手山は岩手富士・南部片富士・巌鷲山とも呼ばれる東北の名峰 今回の山行は、岩手県を代表する岩手山そして焼石岳の2山を訪れ錦秋の山並みを楽しむ。

馬返し登山口付近から岩手山を眺めると、かなりの急傾斜というのが第一印象。私の地元の男体山に似ているような感じがする。
気になる点は、標高差約1400mは日帰り登山としては相当キツイとみるのが妥当だろう。初めての山でもあり8合目避難小屋での宿泊を前提に考える。滝沢市役所に確認すると、10月14日~15日に夏季小屋から冬季小屋への切替作業を実施するとのことで、13日泊りまで宿泊が可能であることを確認した。

自宅を出発し東北道をひた走る。
何度もSA・PAに立ち寄り一人旅のリスクを回避する。
それにしても夜間工事の多いこと!。栃木県から岩手県までかなりの所で工事が行われていた。雪の降る前のこの時期が工事のベストなのだろう。
岩手県内では一部区間で120kmが制限速度に設定されているが、それではと少しの間スピードアップしてみたが、緊張感が増加するのは間違いない。そんなに急ぐ旅じゃないので、100kmぐらいで十分だろう。無理してそこまで出さなくてもいいのかなとも思った。

滝沢IC手前のSAで仮眠し時間調整。

6時過ぎに東北道滝沢ICを降り、食料調達のためコンビニをハシゴする。8合目避難小屋は管理人さんは常駐しているものの、名前の通り避難小屋ゆえに食事の提供はない。
本日(初日)の朝食はもちろんだが、山行中の昼・夕(小屋泊)・翌朝(小屋泊)の3食分と行動食が最低限必要。
ザックを可能な限り軽くするため、ガス、寝袋を持っていかないこととした。(これが後述のとおり大失敗!!)
1日目:馬返し登山口~8合目避難小屋
東北の名峰・岩手山を歩く滝沢IC周辺の市街地からすんなり馬返し登山口の駐車場に7時前に到着。
駐車場は連続して3つあり、最奥の大きな駐車場(第1駐車場)に止める。
時間的に早いのか駐車車両は10数台だった。

登山口へは案内に従い林の中を200mほど歩く。
岩手山は岩手富士・南部片富士・巌鷲山とも呼ばれる東北の名峰登山口は広い敷地に管理棟、キャンプ場、トイレなどが整備されている。
岩手山は岩手富士・南部片富士・巌鷲山とも呼ばれる東北の名峰
特に「鬼又清水」と呼ばれる水場がある。岩手山から湧きだしているのだろう。惜しげもなく冷たい水が出ている。
岩手山は岩手富士・南部片富士・巌鷲山とも呼ばれる東北の名峰8合目避難小屋への薪不足につき薪運搬のお願いをしている。
岩手山は岩手富士・南部片富士・巌鷲山とも呼ばれる東北の名峰
あまり負担にならないように2本をザックに収める。
岩手山は岩手富士・南部片富士・巌鷲山とも呼ばれる東北の名峰7時30分、柳沢コース馬返し登山口を出発する。
岩手山は岩手富士・南部片富士・巌鷲山とも呼ばれる東北の名峰登山口から10分ほど歩くと「改め所」というところを通過する。
ここには昔、神官がいて登山の可否を改めたところと案内されている。

岩手山は岩手富士・南部片富士・巌鷲山とも呼ばれる東北の名峰柵が設置されロープで保護された地点を通過する。
左側が深いガケになっているためだが、道幅は狭くこの区間は追い越し禁止?

岩手山は岩手富士・南部片富士・巌鷲山とも呼ばれる東北の名峰なんとここは0.5合目の標識だ。もう1合は登ってきた感じがするのだが・・・。
登山口から標高200m上げ30分ほど歩いたが、この先どうなるのだろうか。

ここには、新道・旧道の分岐があり、新道を進む。

岩手山は岩手富士・南部片富士・巌鷲山とも呼ばれる東北の名峰
0.5合目から約100m標高を上げて、ここが1合目。
ここで新道・旧道が合流する。
岩手山は岩手富士・南部片富士・巌鷲山とも呼ばれる東北の名峰1合目からは丸太の階段が延々と続く。
岩手山は岩手富士・南部片富士・巌鷲山とも呼ばれる東北の名峰
豆腐岩を通過する。
岩の形が豆腐に似ていることから付けられたとのこと。
岩手山は岩手富士・南部片富士・巌鷲山とも呼ばれる東北の名峰 2合目の標高1000m付近では紅葉がいい具合に色づいている。
岩手山は岩手富士・南部片富士・巌鷲山とも呼ばれる東北の名峰2合5勺に到着。

ここは再び新道・旧道の分岐点となっている。
今度は、左側の旧道を歩く。




***旧道と新道の違い(2.5合目~7合目)***
※筆者の主観的意見です。
■暑さ対策・・・ 新道の方が林の区間が長いため、暑さを和らげられる。旧道は暑さ、強風の影響を直接受ける。
■眺め・・・・・ 旧道のほうが眺望は良い。
■道の状況1・・ どちらも火山性の岩石や砂礫地帯を歩くが、スリップやつまづきには要注意。旧道を上りに使うのが一般的かも。
■道の状況2・・ 3・4合目には新道と旧道の連絡路があるので、状況に応じて新・旧変更が可能です。連絡路の距離は100m以内。
岩手山は岩手富士・南部片富士・巌鷲山とも呼ばれる東北の名峰
旧道入口付近。

岩手山は岩手富士・南部片富士・巌鷲山とも呼ばれる東北の名峰 旧道3合目(1250m)付近。
林間の岩混じりの道を行く。
岩手山は岩手富士・南部片富士・巌鷲山とも呼ばれる東北の名峰
もうすぐ4合目。
深い林も少なくなってきて、荒々しい大小の火山岩が目立ってきた。

岩手山は岩手富士・南部片富士・巌鷲山とも呼ばれる東北の名峰
標高1270m付近の紅葉。
岩手山は岩手富士・南部片富士・巌鷲山とも呼ばれる東北の名峰岩手山は岩手富士・南部片富士・巌鷲山とも呼ばれる東北の名峰岩手山は岩手富士・南部片富士・巌鷲山とも呼ばれる東北の名峰岩手山は岩手富士・南部片富士・巌鷲山とも呼ばれる東北の名峰





ビックリしたぁ!!!
標高1360m付近、いきなり前方の岩場を横断する動物が・・・
よくシャッター切れたなと思ったが、ちょっとピントが甘いのはご愛嬌。

山で動物は見ることはこれまで何度もあったが、今回の種類は初めてだ。
もしかして、テンか???。

帰宅してネットで調べたら、岩手山にテンが棲息することの記事がいくつか見られた。
岩手山は岩手富士・南部片富士・巌鷲山とも呼ばれる東北の名峰
標高1500mを超え、だいぶ高さを稼いできた。

稜線の先に「焼走り溶岩流」が見られる。
岩手山は岩手富士・南部片富士・巌鷲山とも呼ばれる東北の名峰急斜面に大岩が転がっている・・・
大蔵岩の一部が落ちてきた?
岩手山は岩手富士・南部片富士・巌鷲山とも呼ばれる東北の名峰岩手山は岩手富士・南部片富士・巌鷲山とも呼ばれる東北の名峰岩手山は岩手富士・南部片富士・巌鷲山とも呼ばれる東北の名峰6合目、大蔵岩。
岩手県によると2008年7月24日の大地震で大蔵岩が崩壊したとのことで注意を呼びかけている。

岩手山は岩手富士・南部片富士・巌鷲山とも呼ばれる東北の名峰7合目に到着する。ここで新道・旧道が合流する。
ここからは8合目避難小屋まで標高差約40mとほぼ平坦の感覚で楽に歩くことができる。
岩手山は岩手富士・南部片富士・巌鷲山とも呼ばれる東北の名峰8合目避難小屋に到着する。宿泊手続きをして小休憩。

岩手山は岩手富士・南部片富士・巌鷲山とも呼ばれる東北の名峰 避難小屋前には「御成清水(おなりしみず)」と呼ばれる湧水が豊富に出ている。






今回の山行で知り合ったお二人と一緒に3人で岩手山登頂とお鉢巡りに出かける。
1日目:8合目避難小屋~岩手山頂・お鉢巡り
岩手山は岩手富士・南部片富士・巌鷲山とも呼ばれる東北の名峰避難小屋からなだらかに登って行くと、9合目の不動平(ふどうたい)のエリアに入ってくる。名の通りほぼ平らな所だ。
近くに不動平避難小屋、その奥にギザギザの鬼ケ城山群が控えている。

岩手山は岩手富士・南部片富士・巌鷲山とも呼ばれる東北の名峰
岩手山は岩手富士・南部片富士・巌鷲山とも呼ばれる東北の名峰 不動平から望む岩手山だが山頂部はまだ隠れている。

お鉢巡りは時計回りに歩こうと思う。
中腹にY字の分岐があるが、心理的に距離の短い方を選択し左折する。

岩手山は岩手富士・南部片富士・巌鷲山とも呼ばれる東北の名峰Y字路を左折すると意外と急坂。それに加えて火山性の細かい砂礫・小石が深く堆積しており、次の一歩で足を踏ん張るとずるっと後退。
まさに、歌手の水前寺清子が歌った「365歩のマーチ」状態!?。
「♪三歩進んで二歩下がる♪」・・・・・頑張れば必ず頂きに立てる!!!

火口縁に出るまで何度休んだことか。
先に歩いている同伴の方も難儀しているようで、こちらも頑張っているが距離を詰められない。
岩手山は岩手富士・南部片富士・巌鷲山とも呼ばれる東北の名峰火口の縁にようやく出る。

火口縁に沿って延々とお地蔵さまが祀ってある。
岩手山は岩手富士・南部片富士・巌鷲山とも呼ばれる東北の名峰「天空への道」を感じさせる。

岩手山は岩手富士・南部片富士・巌鷲山とも呼ばれる東北の名峰雪解けの形が翼を大きく広げた様は鷲の形に似ているため、厳鷲山(がんじゅさん)と呼ばれており、昔から農作業の目安とされてきた。
岩手山の厳鷲山の山名が石塔に刻まれている。
岩手山は岩手富士・南部片富士・巌鷲山とも呼ばれる東北の名峰眼下には火口湖の御苗代湖が望める。
こちらは現在の岩手山(薬師岳)よりもはるかに歴史は古く、何度も大きな山体が崩壊したそうで、その名残りが屏風尾根や鬼ケ城などにみられる。
岩手山は岩手富士・南部片富士・巌鷲山とも呼ばれる東北の名峰岩手山の噴火活動により火口には大きな妙高岳火口丘ができた。
(2枚合成)
岩手山は岩手富士・南部片富士・巌鷲山とも呼ばれる東北の名峰岩手山(薬師岳2038m)---南側から撮影
山頂からは遮るものはなく360度の絶景が楽しめる。
岩手山は岩手富士・南部片富士・巌鷲山とも呼ばれる東北の名峰
岩手山(薬師岳)--北側から撮影
岩手山は岩手富士・南部片富士・巌鷲山とも呼ばれる東北の名峰山頂部は赤茶けた大小の石ころが中心。
左手下方には焼走り溶岩流地帯が望める。

道はジグザグに付けられているが、スリップに注意しながら下りていく。
岩手山は岩手富士・南部片富士・巌鷲山とも呼ばれる東北の名峰圧倒的な火口壁が壮観だ。

火口を囲む火口壁(火口縁)は直径500m余りのほぼ円形。
岩手山は岩手富士・南部片富士・巌鷲山とも呼ばれる東北の名峰山頂下部の斜面。

岩手山は岩手富士・南部片富士・巌鷲山とも呼ばれる東北の名峰火口縁を離れロープに導かれ火口内へ入っていく。
岩手山は岩手富士・南部片富士・巌鷲山とも呼ばれる東北の名峰火口壁を見ると噴火時の圧倒的な威力を感じる。
岩手山は岩手富士・南部片富士・巌鷲山とも呼ばれる東北の名峰岩手山神社奥宮。
2000mの高所にありなにかパワースポットの感がする。
地震の被害だろうか、あるいは強風雨のためか、燈篭や石塔などが倒れているのが目立つ。
境内内に二つの噴気口らしいのがあるが、目視での噴煙は見られない。


岩手山は岩手富士・南部片富士・巌鷲山とも呼ばれる東北の名峰
奥宮を参拝後、再び火口縁に出る。
火口縁をほぼ1周歩き、ここでお鉢巡り(時計回り)は終了する。

帰りはY字路のもう一方の道(南側)を下り不動平方面に向かう。こちらの道の方がしっかり固まっており、最初登った道よりもはるかに歩きやすい。

だいぶ下りたY字路分岐点あたりでストックをどこかに忘れたことに気づいた。奥宮辺りだと結構遠いなと想いながら来た道を戻る。歩きやすい道なので助かった。運よく火口縁の出合のところにあった。
2日目:日の出・下山
板場にシートを張った寝床は、毛布3枚だけでは足りなかった。予備の衣類も重ね着したがそれでも寒さが勝って眠れない。
荷物を軽くするため持ち物を減らしたのを後悔する。せめて寝袋は必須だった。早く朝にならないかなぁ・・・。


午前4時30分ごろから小屋内はあちこちでザワザワしてくる。と言っても宿泊者は20人にも満たなかったようだが。
岩手山に向かった方もいる。当初は岩手山火口縁に行く予定だったが、風が強くさらに寒さも加わり断念した。

岩手山は岩手富士・南部片富士・巌鷲山とも呼ばれる東北の名峰岩手山は岩手富士・南部片富士・巌鷲山とも呼ばれる東北の名峰
8合目避難小屋のトイレ脇に陣取り、カメラをセットした。
しかし、寒さは半端じゃない。温度計は0度を示していたそうだ。
日の出はいつ見ても感動する。
岩手山は岩手富士・南部片富士・巌鷲山とも呼ばれる東北の名峰 岩手山は岩手富士・南部片富士・巌鷲山とも呼ばれる東北の名峰 岩手山は岩手富士・南部片富士・巌鷲山とも呼ばれる東北の名峰
いざ日の出が始まると暁色の光が山肌を染めていく。
しかし、僅かな時間でその色は失っていく。
午前6時30分、8合目避難小屋を後に下山開始。

岩手山は岩手富士・南部片富士・巌鷲山とも呼ばれる東北の名峰
さすがに冷え込みが強かったのだろう。登山道には霜が降りていた。
岩手山は岩手富士・南部片富士・巌鷲山とも呼ばれる東北の名峰








7合目の分岐を新道に入る。
岩手山は岩手富士・南部片富士・巌鷲山とも呼ばれる東北の名峰こんな姿になろうとも頑張っているダケカンバ。
岩手山は岩手富士・南部片富士・巌鷲山とも呼ばれる東北の名峰
完璧にきれいに色づいた。
岩手山は岩手富士・南部片富士・巌鷲山とも呼ばれる東北の名峰下山1合目は旧道を歩く。
右手が急激に落ち込んでいるため、その保護のため丸太の杭にロープを通したガードが延々と続いている。
そのかわり登山道は狭く、すれ違いはできないこともないだろうが譲り合いの精神でかな。
岩手山は岩手富士・南部片富士・巌鷲山とも呼ばれる東北の名峰「おつかれさまでした。・・・・」
無事に岩手山を楽しませていただきました。また、機会があれば。

午前9時35分 無事戻ることができました。
岩手山は岩手富士・南部片富士・巌鷲山とも呼ばれる東北の名峰