TOP
 Home     Trekking Menu  

Tak@se Web Echo

~ 山歩きの記録と山岳写真集 ~


白馬岳
小蓮華山・乗鞍岳

しろうまだけ(2578m)
これんげさん(2763m)・のりくらだけ(2456m)
日本百名山
2001(H13)年8月3日(金)~5日(日)
3日:晴れ 4日:曇りのち雨 5日:晴れ
長野県白馬村/富山県黒部市ほか

■行 程:猿倉 - 村営白馬尻小屋(泊)- 大雪渓 - 葱平 - 村営頂上小屋(泊)- 白馬岳 - 三国境 - 小蓮華山 - 白馬大池 - 乗鞍岳 - 天狗原 - 栂池平 -- <<栂池ロープウェイ&ゴンドラリフト>> === 栂池高原

■白馬岳ルートマップ:【ルート確認用】 【任意拡大表示・印刷用】

サムネイル画像解説: ※サムネイル画像に赤枠のあるものはポップアップ拡大できます。解除は×または写真枠外をクリック。

白馬は昨年に続いての山行となる。白馬の醍醐味はなんといっても、大雪渓歩きと数々の花である。
今回は時間に余裕をもった行程で、初日は猿倉を午後に出発した。初日の宿泊地の村営白馬尻小屋まで林道歩きが主体で約1時間の行程となる。
白馬岳猿倉-白馬尻間は林道歩きが主体で、ほとんどが平坦であり、時間も余裕がありゆっくりとあわてることはない。
小屋付近にはキヌガサソウが群落をなして出迎えてくれる。今年は昨年と少し時期が遅かったせいかあの純白がパッとしない。

白馬尻は体力に不安な方、初心者、余裕派の人にはちょうど良い中継所でもある。
白馬岳翌朝、早めの出発となる。
15分ほど歩くと、いよいよ大雪渓の始まりだ。軽アイゼンを装着する。
白馬大雪渓は、幅約100m、距離約2km、高低差600mで年中消えることはない。

白馬岳雪といっても下は氷であるが、たくさんの踏み跡を忠実に守れば転倒することはない。
踏み跡は階段状にシャーベット化していて割と歩きやすい。ただ、コースをはずれると滑りに気をつける必要がある。

転んだら衣服が真っ黒になること請け合いだ。遠くから見れば白い雪のように見えるが、実際は真っ黒な土ぼこりになっており、途中で座ることもできない。

また、岩石にも注意が必要だ。大雪渓のあちこちに大小の岩石が転がっている。これは、周囲の山肌から転がってきたもので、落石の際には大きな音もなく転がってくる。登山指導センターでは、「大雪渓の部分はなるべく休まないで一気に登りきってほしい。また、途中で休むときは登る方向を向いて休んでほしい。」と指導している。しかし、一気に登り切るには健脚ならできるだろうが、多くの人はそうはいかない。

立ち止まっては息を整える。
ちょうど中間地点の左側斜面に休むのにちょうどいい場所がある。ミヤマキンポウゲの黄色が多く目立つ。
上方を見ると杓子岳の岩稜が迫り出ている。
ひんやりとした空気に包まれ、なんとも気持ちが良い。
白馬岳さらに、大雪渓の最終地である葱平(ねぶかっぴら)を目指す。
登りも次第にきつくなる。

最後の急登で葱平に到着する。
ここは木の階段になっており、腰をおろしアイゼンを脱ぐのにちょうどいいが、多くの方が必ず休むところなので、場所の確保が必要だが急斜面のため落石に気をつける必要がある。

ここから白馬のもう一つの楽しみである高山植物のオンパレードが始まる。急斜面をジグザグに登りながら両脇に目をやる。コオニユリ、アサツキ、イワオウギ などなど。

白馬岳白馬岳
岩室あたりまでくるとなんだか雲行きがあやしくなってきた。遠くでドンというような音がしたが、もしかすると雷か? 後ほど雷だったことを思い知る。
次のお花畑までくると本格的な雨になってしまい、雷もなるやでとてもゆっくりお花見とはいかなくなってしまった。雨だけならいいが雷は本当に怖い。この辺だったらどこに落ちてもふしぎじゃない。

カメラも三脚もザックにしまいヒヤヒヤの歩きとなった。
雷さんも今日は機嫌が良かったみたいで、何事もなく無事に村営頂上宿舎に到着した。

白馬岳翌朝はすっかり雨もやみ、日の出を見るため4時過ぎに薄暗いなかを、近くの小高い「丸山」まで行って日の出を待った。
反対側の剣岳など立山連峰がシルエットとなり、満月の夜空に浮かんでいる。

雲海のはるか向こうはすでに赤、オレンジ、青のグラデーションが始まっている。
太陽はゆっくりと堂々と浮かび上がってくる。
いつもご来光を拝むのはカメラのファインダーを通してである。
白馬岳

白馬岳小屋に戻り、朝食後早々の出発となる。足がやや重いが白馬岳山頂へゆっくりと休みながら目指す。途中、昨年泊まった白馬山荘に寄り一服する。

ここから20分ほどで白馬岳山頂(2932m)に着く。
山頂は天気もよく最高の気分である。しばし眺望とカメラを楽しむ。 白馬岳

雲海をずっとみていると、生き物のように時間とともに形も色も変化している。
白馬岳山頂をあとに狭い尾根道を下降すると、まもなく登山道左手のガレ地にコマクサの群落が迎えてくれる。ちょうどいい時期のようである。しかし、保護のため間近で見ることはできない。当然写真もマクロでとはいかないが、致し方ない。

白馬岳コマクサ 白馬岳ミヤマアズマギク さらに少し進むと長野、富山、新潟の県境となる、「三国境」に到着する。
登山道も雪倉岳・朝日岳方面への分岐にもなっている。
ここから小蓮華・白馬大池方面に向かう。
白馬岳たいしたアップダウンもなく気持ちのよい稜線歩きが続く。

三国境から鉄剣のある小蓮華山(2769m)まではゆっくり1時間足らずだ。山頂は大勢の団体でにぎやかだ。

このあたりから振り返ると白馬岳をはじめ長野側の峻険な岩稜がまさに北アルプスの醍醐味でもあり、真っ青の空に映える。
白馬岳登山道の両側に咲く花にも気をひかれながら、稜線歩きの醍醐味を味わう。

1時間ほど進めると前方眼下に青く輝く白馬大池の姿が大きくなってくる。長野側から吹き上げるガスが白馬大池方面を覆っては消えていった。

ひときわ広いハイマツ帯に入ると雷鳥坂となる。名前のとおり雷鳥が出没しそうな感じである。ガスが出ると現れるだろう。

白馬大池の周りはチングルマの群生が迎えてくれた。白馬岳

山上の池の周りで昼食をとる。なんとも気持ちのよい時間である。
流星群が出現する時期に池畔の小屋に1泊するのもまた格別だろうとふと思う。
白馬岳帰りは池をぐるっと回る感じで進める。大きな岩石がごろごろとひしめいており、歩幅を合わせながらその上を歩くことになる。しかし、見事に岩石を敷きつめた感じだ。

程なく大きなケルンのある乗鞍岳(2437m)に着く。頂上と言っても辺りは岩石の平原という感じで頂上のピークはよくわからない。
白馬岳この先からは急下降となる。雪渓もあり、下りなので慎重に進める。
登山道はやはり大きな岩石がごろごろといった感じで、逆方向から来る登山者にとってはかなりの急登である。

登山者も結構多く追い越しはあまりできない。こんな感じがしばらく続くと、やがて湿原が広がる天狗原に着く。

天狗原は木道を歩く。ここで大休憩と思ったが、後のことも考え少し休んでの出発となった。
あとでわかったことだが結果的にはそのほうが正解だった。
この先は1時間ほどで栂池まで下るのだが、それほど難なく足早に歩くことができた。
栂池では一般観光客も混じり、ロープウェイを待つ大行列だ。約1時間以上並んだろうか。
疲れも手伝い並んで待つのもしんどい。
最初のロープウェイに乗れさえすれば、途中の乗り継ぎは問題なくすぐに乗ることができた。

HOME | 日記MENU | 山名一覧表
Copyright ©-Tak@se Web Echo-. All rights reserved.