下仁田町から国道254号線を佐久市に向け、内山峠を目指す。次第に高度が上がり渓谷美を増してくる。
内山峠は群馬と長野の県境となっている。
荒海を行く船を思わせる山容からついたとされる荒船山。左手に桜の花に隠れているが小高い荒船山(行塚山)が船首、右手の断崖が船尾。
登山口は国道254号線から林道に入り、佐久市と下仁田町の境界からとなる。大小のアップダウンを繰り返しながら艫岩(トモ岩)に登って行く。
午後1時のスタートだが、登山口は多くの車で止める隙間もなく路肩への駐車も。
快適な道を行く。
遅い時間のスタートでこれから登る人は見られず、帰途につく登山者ばかり。
小さな子供づれの登山者も多い。
突然、目の前に大きな岩山が立ちふさがる。
鋏岩と呼ばれる修験道場跡だ。
道はこの右手を回り込むように進む。
やがて「一杯水」と称される水場に到着する。
トモ岩から湧き出る水に潤う。
「一杯水」からは岩場の急登となるが、程なく頂上部に達する。この山を遠望した平らな部分となり、全体が雑木林だ。
やがて避難小屋に到着。トイレも完備している。この先北側に数十メートル行ったところに、絶景を満喫できる展望台がある。
展望台は、船の姿の尾の部分にあたり、足元は150mの断崖絶壁となっている。ちなみにここ艫岩(ともいわ)の”艫”とは、船尾を指し、反対に船首は舳(へさき)を言い、荒船山頂方向となる。
高所恐怖症ではないが絶壁の渕に近づくとさすがにぞっとする。正面に浅間山、右手に妙義山、上越国境など約180度に渡り見渡せる。
展望台から妙義山を望む。
避難小屋から荒船山への歩道は車が走れるような広さで、しかもきれいな平坦地で、眺望はないが気持ちよく歩ける。
シカが多いらしく、無残にも木々はきれいに剥ぎ取られている。
平地から小高くそびえている山は”船首”である荒船山(行塚山)山頂。
木々に遮られ眺望はない。
頂上を離れようとしなかったチョウ。頂上の主か?
頂上からトモ岩北端に戻り、再度展望台へ。陽も落ち始めやわらかい斜光線が若木の山肌をなめるように射し込んでいる。
夕焼けを撮りたい気分。 -16:30ごろ-
まだ春先で花は多くない。 -ヘビイチゴ-
-ネコノメソウのつぼみ-
ハシリドコロ。沢沿いの斜面部分に群生し毒性がある。
帰り際、夕日にトモ岩が赤く染まってきた。 -18:20-