那須塩原市宇都野集落から「林道沼代シダブ線」を八方ヶ原に向け、約8km走ると「箒根嶽山神社」に至る。
神社は、奥の院(本殿)、熊野神社、日光山神社の三社が祀られ、巨大な大杉もあり寄ってみる価値あり。
「箒根嶽山神社」からは高度感たっぷりの絶景が望める。
箒根嶽山神社からさらに車を進めるとすぐに人造湖の「八方湖」が見える。八方湖わきに駐車場がある。
その周回道路の奥手にある「桝形山林道」入口まで行ってみる。ここで車は通行止めとなるので邪魔にならない程度の空き地に駐車する。
桝形山へはこの林道の途中から左手に登っていくことになるが、標識もなく登り口がわからない。おまけに山頂は見えない。
適当に”勘”で写真のところから入って行くことにする。ヒノキ林からすぐに雑木林のなだらかな森に入る。
ここから入ったことが結果的にあとで苦労することになるが。。。 (笑)
登山道は一切なしの林はなだらかに登って行くので一安心。しかし、熊の糞と思われるものが2ヶ所もあった。
シカの糞もいっぱいある。「山でクマに出会ったら」の心得を思い出す。意識的にスズを手で鳴らしてしまった。
短時間で稜線に出る。
稜線の向こう側は深く切れ落ちた谷で、「桜沢」であるが、ここにはライテイの滝やホウコウヘキレキの滝があるが、急激に落ち込んでいるためここから直接行くのは難しい。滝巡りや冬の氷瀑・氷柱には「学校平」にある「山の駅たかはら」から遊歩道が整備されている。
山頂らしい高台を探すがよくわからない。とりあえずこの稜線を右手に行ってみる。辺りを見ても一向に山頂の標識はなし。地図を見てもこの辺に間違いはないと思われるが...。
桝形山はなだらかで際立ったピークがある山ではない。
稜線の反対側は谷深く絶壁に近い。新芽の彩りが気持ちよい。
シロヤシオも満開。
前黒山もすぐそこに見える。
トウゴクミツバツツジも満開。
この辺を右往左往するが山頂は依然として見つからず。
稜線上は踏み跡も見られ確かにここを歩いているのがわかるのだが。
来た道を戻って今度は逆の方向を目指すが、八方湖の周回道路まで行ってしまった。
ここではじめて、桝形山林道からそれるのが早すぎたことに気づく。山頂と八方湖の中間辺りの稜線に出たらしい。
またまた再度逆戻り。
左手の絶壁に注意しながら稜線を進めば、なんとか行けるだろうと思いつつも、クマの棲家から早く逃れたい気持ちも。
最初右手に向かった方向に進め、さらにピークらしき方向に向かう。
稜線をはずれるように進むことになり、やや不安になる。
あまり林の奥に入ると帰りの道が不安になる。なにせ道らしきものは全くなし。1つ目のピークがあるがここもだめ。
次のピークが小高く見えるので、そこまで行ってだめなら戻ろうと開き直る。
遠くから頂上標識が確認できた。ありました、ありました。やっと山頂です。
帰りは来た道を戻らず、ここから支稜線が延びているのでここを目当てに林道に出ることにする。
今度は地図とコンパスを使い、下りる方向を見定める。
両側がヒノキ林でその間が雑木林の小さな稜線である。踏み跡が次第にはっきり見えてきた。間違いないと確信する。
林道に出る。ここは林道本線ではなく支線のようだ。しかし、ここを写真の向こう側に行ってしまったのが間違い。
まもなく林道は行き止まりで涸れ沢があるヒノキ林に入ることになる。それでも林道には出られるだろうと、倒木に難儀しながらもなんとか林道に出ることができた。
ここでは写真を撮った位置の方向に進むのが正解だった。念のため確認しに戻ったらここからわずか100mほどで林道支線に出ることがわかった。
写真左手角辺りが山頂への稜線となる。林道は途中で支線も混ざり複雑になる。写真中央部から左手に伸びる稜線も山頂に向かっているようだが・・・。
いずれにしても桝形山頂は明確なピークはなくどこからも見えないし、一切の案内標識はなし。また、林内には明確な踏み跡も見当たらないので要注意。
頭の整理:ゲートから林道本線を約20分で左に伸びる支線を左折 → 林道支線に入り約5分で林道を左折 → そこから約100m行くと右手に入口らしいところがあり、雑木林の稜線をなだらかに登って行けば山頂へは約20分。(唯一ここには途中まで踏み跡あり)
帰りに八方湖に寄ってみる。
湖畔にはトウゴクミツバツツジとシロヤシオが満開。ヤマツツジはあと1週間で満開か。
八方湖周辺には広大な牧場や遊歩道が整備され、憩いの場となっている。
カメラマンの団体がマイクロバスで来ていた。
湖畔の湿原には小さくて目立たないが、タテヤマリンドウの群落が彩りを添えている。
よく見ると色の濃いもの、薄いものが入り交ざる。
つぼみの状態では花房がねじれている。
わずか1cmほどの花びらだが、小さななかにも精細な構造をなしている。