山頂の看板には、弥彦山について次のように解説がある。
中部北陸自然歩道 御神廟(ごしんびょう)
越後平野を一望する霊峰・弥彦山(638m)の御神廟とは、山頂に祭られる弥彦神社の御祭神の御廟(奥宮)のことです。
御祭神である天香山命(あまのかごやまのみこと)は、国土を平定された神武天皇より、越後地方の開拓の勅命を受け、日本海の荒海を舟で渡られ、越の国の野積浜(現在の寺泊町野積地区)に上陸されました。
そこで早速、漁民に海水を焚いて塩を作ることや、網や釣針を用いて魚を獲る術を教えられ、さらに弥彦に宮居を定められてから、越後を平定し、さらに住民に稲作をはじめ諸産業のご指導をされたと伝えられています。
千年以上も昔から、弥彦神社は越後一宮として「おやひこさま」の敬称で親しまれています。
北陸道を走ると日本海方向に2つの大きな峰が望める。
ひとつは角田山、もうひとつは山全体がご神体の弥彦山の峰だ。
どちらも高さは低いが、越後平野のなかにあり端正な山だ。
弥彦山が間近に迫ってくると、大鳥居が出迎えてくれる。
大鳥居は昭和57年上越新幹線開通を記念して建てられ、高さは30mもあるそうです。
まずは弥彦神社に山行の無事、その他諸々・・・お参り。
万葉の道。
万葉集に歌われている植物のうち弥彦山に自生しているものを集めている。
薄日差す杉の森を歩く。
ロープウエイとの分岐の鳥居をくぐり登山開始。
深い森の中に茶屋がある。ご夫婦で愛嬌を振る舞っていた。
帰りに名物のところてんをいただく。暑さと疲れた体に、ほどよいのどごしと冷たさに生き返る。
コーヒーまでサービスしてくれた。
茶屋からが本格的な登山道となる。
ほとんど最後まで階段状で、ところどころ足の運びに苦労するところもある。
道はジグザグに登っていく。しかし、さほどの急登はない。
2時間弱で登れる手軽なハイキングコースでもあり、小さな子供から高年者まで多くの人が登っていた。
まだ、イワカガミが咲いていた。
5合目に差し掛かると鳥居がある。
ここから岩場の道となる。
ユキグニミツバツツジが鮮やかだ。
花びらが特徴的。
里見の松に来ると、はじめて周りが開けてくる。
米どころ越後平野の先には、越後三山など雪をかぶった山並みが望めた。
7合目には御神水として、清水が出ている。
この時期にしては異常のような暑さにのどを潤す。
9合目に出ると、はじめて日本海が開ける。佐渡がすぐそこに望める。
佐渡まで33kmあるそうだが、海を挟んでいるせいかわずか数キロ先のような錯覚をしてしまう。
この辺はもう頂上とも言ってもよいくらいの位置で、「弥彦山山頂公園」として整備され、ロープウエイや弥彦山スカイラインがすぐそこまで来ており、多くの人でごった返していた。スカート姿で歩く人もおり、これが山頂かとふしぎな感じ。
9合目から山頂へはやや急登の階段を経て至る。
山頂にある「奥宮」に到着。
山頂からも眺望は抜群。ほぼ360度の展望である。
帰路は山頂公園でリラックスタイム。
まずは、パノラマタワーに乗り、さらに高い位置から眺めることに。
パノラマタワーへは上部のレストランから傾斜50度のケーブルカーに乗ってスカイライン側に下りなければならない。(有料)
展望室が回転し文字通り大パノラマが。
頂上付近はテレビ、ラジオなどアンテナ群がひしめく。
佐渡を望む。
寺泊方向。
信濃川、上越国境方向。