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Tak@se Web Echo

~ 山歩きの記録と山岳写真集 ~


富士山

ふじさん (3776m)
日本百名山
2010(H22)年7月30日(金)~31日(土)
30日:晴れ 31日:霧のち晴れ
静岡県富士宮市

■行 程:
(往路):富士宮口登山口 -- 新六合目 -- 新七合目 -- 元祖七合目 -- 八合目(池田館泊)-- 九合目 -- 九号五勺 -- 浅間大社奥宮 -- 富士山頂(剣ヶ峰)

(復路):御殿場口下山道 -- 八合目 -- 七号五勺 -- 七合目 -- 宝永山分岐 -- 宝永山頂 -- 宝永火口 -- 富士宮口新六合目 -- 富士宮口登山口

サムネイル画像解説: ※サムネイル画像に赤枠のあるものはポップアップ拡大できます。解除は×または写真枠外をクリック。

富士山半年前から計画していた富士登山。今回は久しぶりに4人のグループ登山となる。

梅雨明け後、連日猛暑が続いていたが、登山日に合わせたように、太平洋高気圧が力尽きたか低気圧が西から勝ってきた。特に静岡地方は大雨警報が解除されずに雨の中を車で出発となった。

富士山スカイラインに入ったころには雨も止み明るくなり始めて、終点駐車場に着いたころには青空が見えてきた。

今回は、富士登山最短のコースである表富士富士宮コースから登り、帰りは御殿場コースを下りるコースを利用する。最短コースといっても決して楽に登れるものではないが・・・。

どの位置に駐車できるか心配したところだが、幸いに最上段の駐車位置を確保できた。最上段はほぼ満車状態だったが、前日の雨のせいで車も幾分少ないのだろう。
 
富士山登山口のすぐ先に橋がある。山頂まで約6Kmの出発点である。
 
富士山登山口には、英国人のサー・ラザフォード・オールコックが外国人としてははじめて富士登山を行った記念碑がある。ちょうど今年で150年目にあたる。初代駐日公使であり医者でもあった。



富士山 詳しくは、富士宮市のHPで紹介されている。市のトップページから検索してください。
富士山登山口の階段を過ぎると、すぐ右手に公衆トイレがある。ゆるやかに登っていくと、すぐに六合目(2490m)となる。
雲海荘と宝永山荘が並ぶ。

ここは、宝永山への分岐でもあり、帰りには宝永山方向からここに出る予定。
富士山やわらかい砂礫を登っていく。
富士山登山口から1時間30分ほどで、新七合目(2780m)に到着。

御来光山荘が建つ。
富士山雲海がきれいだ。
富士山新七合目から先は、岩稜地帯となり、歩きも慎重になる。
富士山3000mの地点を通過する。

すぐその上は、元祖七合目(3010m)となり、山口山荘が建つ。
富士山眼下を振り返ると駐車場まではっきり見えている。

時折、旅客機が頭上を飛んでいくが、下界で見るのと比較にならないほどスピードが速く感じる。
富士山相変わらず岩稜地帯を進み登りもきつくなる。

やがて赤い大岩が目立つようになる。
岩に吹き付け塗装したようなごつごつとしたザラザラとしている。
富士山大岩を縫うようにジグザグに登っていく。右手には屏風のような岩が続く。
今日最後の頑張りどころ。
富士山今夜のお宿までもう少し。
富士山八合目(3250m)に到着。

富士山診療所がある。全員、元気でお世話にならずに済む。
なお、「これより奥宮境内地」とある。神域に入ったことになる。
富士山池田館は登山道を挟んで診療所の隣にある。

登山口から休憩も含め約3時間40分とまずまずのペース。

受付を済ませ、部屋に案内される。
部屋には7人入る予定とのことであったが結果は6人となった。

まだ、午後2時前であまりに時間があり、各自思い思いに過ごす。
富士山小屋裏手の鳥居に行ってみる。
大岩のひさしには、かわいい顔をした石祠が鎮座している。
富士山
富士山相変わらず雲海が下界を覆っている。しばし雲海見学となる。

もくもくと湧き立つ雲、地を這う雲、消えていく雲など、雲海の不思議な動きに興味をそそられる。
富士山地表面の状態によってだろうが、雲(霧)が流れていってもいつの間にか消えてしまう場所がある。
富士山もくもくと立ち上がる雲。

その下は雨なのだろうか。
富士山午後5時30分ごろから影富士が始まる。

最初は宝永山も一緒に影となって現れ、富士山と勘違いする。6時を過ぎる頃からはっきりと富士山の形が雲海の中に影を落とすようになってくる。
富士山なかなか熟睡できないなか、11時前に起きだし、夜景を写す。
写っている街の灯かりは富士市、その向こうは駿河湾。東名高速道や国道1号も写っている。

星は、薄い雲に覆われて期待した星空にはならなかった。
富士山もうこの時間、ライトの列ができておりどんどん登ってきている。駐車場にもかなりのライトが点滅しているのがわかる。
富士山富士市(左)、富士宮市(右)、奥に写っている町並みは清水港。

街の灯かりを背に、登山者のライトがゆらりゆらりと輝く。
富士山午前1時30分小屋を出る。

予想通り登山道は大渋滞。
それにも増して濃い霧が登山道を覆い、ご来光が心配だ。

この先から傾斜もさらに増して本当のつらさが始まる。
ほとんどが岩稜地帯でジグザグに進む。下を見ると延々とライトの灯かりが続き切れ目がない。
頂上部を見上げると、ライトの動きでなんとなく分かるが、なかなか近づいてこない。

鳥居をくぐると浅間大社奥宮正面に出る。ちょうど3時間かかった。

さてご来光は・・・・・。(ご来光時間は待ってはくれない。もう4時50分、とっくに過ぎている!次回乞うご期待)
奥宮の神官が君が代を斉唱しながら国旗掲揚をするのを仰ぎながら、寒い頂上で過ごす。
参考:
7月31日富士山頂の最低気温 6℃(午前2時30分)
    4時0分 : 温度7.6℃ 相対湿度100%
    5時0分 : 温度7.5℃ 相対湿度100%
    6時0分 : 温度7.6℃ 相対湿度100%
    7時0分 : 温度7.8℃ 相対湿度100%
    (出典:気象庁)
相対湿度は9時過ぎまで100%か又はそれに近い数値で、いわゆる濃霧状態だったことがうかがえる。
湿度が下がってきたのが10時過ぎで、日照も8時過ぎから1時間に10分程度とあまり天気はよくなかったようだ。
富士山山頂郵便局で何通かの絵葉書を登頂記念にとポストに投函。

普通は6時開店のようだが、混雑状況を考えてか5時過ぎには開けてくれた。
富士山

7月31日に投函して8月5日に届く。
富士山日本最高所地点に向かう。滑りやすい砂礫の急傾斜の道を登る。

それにしてもすごい人だ。
富士山やがて斜面を登りつめると、人の波は最高所を示す標識前で記念撮影をする列と、ただその地点に立つだけで良い列の二つに分かれる。誰が指示しているのか分からないが、この混雑では致し方ないのかもしれない。
当然、記念撮影希望者が多いので、長い列となっている。
富士山日本最高峰剣ヶ峰(3775.6m)を示す標柱。
富士山山頂を示す標識の奥に、電子基準点というものがある。
GPSを使って地殻変動などの監視を行う施設だが、この基準点はこげ茶色の柱で、3777.5mで富士山頂よりも1.9mほど高い。


この先の階段を登れば、展望所に行けるが、霧で真っ白状態では行って見る気にはなれない。
富士山予定では、お鉢廻りをする予定だったが、このまっ白いガスのなかで、大内院も見えない。
時間が経てば霧も晴れるだろうが寒さも加わり下山を決める。


浅間大社まで戻り、その先の岩場を下りると御殿場口下山道の入口となる。
銀明水といわれるところだ。
富士山赤茶けた岩綾の急斜面をジグザグに下りる。

この先、いくらか陽射しが出てきて、暑く感じる。
陽射しがあるとないとでは大きな違い。雨具ほか長袖シャツを脱ぎ、半そでとなる。
富士山八合目付近まで下りてきたが、斜面から落ちてきたのか礫岩がごろごろしている。

今年の大雪のせいか、まだ大規模な残雪がある。
富士山目指す宝永山方向を眼下に、まだ距離は相当あることを実感する。
富士山明日(8月1日)の、秩父宮記念富士登山駅伝競走大会の準備が自衛隊によって行われていた。

こんなところを走る人、毎日のように登る人、1時間にどこまで登れるか、...。いろんな人たちがいるものだ。
日本一の山という存在がそう掻き立てるのかも知れない。
富士山
宝永山、富士宮口の案内が見当たらないので、途中で登山者に確認をとり一安心。

大砂走りはまだまだ先だが、ここからほとんどミニ砂走り状態で、細かい砂礫にうずまりながら足早に駆け下りていく。
富士山たまに、ここを登ってくる人が何人かいたが、この砂礫に相当難儀しているだろう。

しばらく砂走り状態を下ってきた。
やっと宝永山方向への分岐が見えてくる。
富士山少し登って宝永山火口の縁に出る。火口縁は比較的広く荒い石ころが目立つが道は閉まっていて歩きやすい。
火口縁上部はなぜか植物がほとんど生えていない。
富士山火口縁から左手の大砂走り方面を見下ろすと、唯一オンタデだけが生え、樹木は1本もない荒涼とした砂礫の平原は圧巻である。
富士山かつて、山頂部を囲っていたのではないかと思われる木注が一直線に並んでいる。
木注をよく見ると長い間、風雪に打たれ、木のやわらかい部分はなくなっており、固い部分だけが残っている。

そういえば、ここまで来る間に木注に標識らしい板が打ちつけてあるのを何度も見たが、すべて真白い板となっており、これから新たに書き込むのかと思っていたが、実は風化の跡だと理解した。

宝永山からの帰り道、疲れのせいか、眼の錯覚なのか、来たときは登っているように感じたが、帰り道も登っている。よく見ると中間地点の小高いところが登りと下りの錯覚を起こさせているようだ。
地図を見ると分岐点で2720m、宝永山頂が2693mなので当然なのだが。
富士山宝永火口に向かって下りていく。ここも砂走り状態。
富士山道は火口部までは行かずにその周りを歩く。

植物はオンタデのみ。
富士山振り返ると火口部周辺に下りてきたのが分かる。
富士山第1火口付近(2420m)にはオンタデが群落をなして咲き誇り、その間に大岩がちりばめられて、広大なロックガーデンの様相をなしている。
富士山第1火口をひと登りすると左手には第2火口部が望める。
ここを登りつめると、右手方向に分岐し富士宮口六合目に合流すると、あとわずかで登山口に到着する。

帰り路には想像を絶する混雑にびっくり。路上駐車の車両が通行車両の邪魔になり、大混乱。
基本的に路上駐車は禁止場所以外ならOKとなっているが、禁止場所にも駐車しているのもあり、よけい通行の妨げになっているようだ。

駐車場を出られず約1時間半ほど停滞、やっと動き出したと思ったら、途中で何度も停止。
こうなるとどこまで続いているのか興味が湧くが、路上駐車の列は断続的に12km以上続いていた。

登山目的で五合目まで歩くのなら数キロぐらいならがまんできるかも知れないが...。
果たして10キロも歩いたのだろうか?
富士山の花・雲スライドショー
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